日本有数の山岳地帯を持つ長野県で、年間の山での遭難件数が過去最多ペースで推移している。県警の集計によると、夏山シーズンの7〜8月には、前年の同時期の116件を上回る143件が発生。遭難者は50代以上が7割を超える。原因は滑落のほか疲労が目立ち、専門家は温暖化による暑さの影響も指摘。「自分に合った登山計画を」と訴える。

 県警によると、今年1〜8月の遭難件数は270件(前年同期比21%増)、遭難者数は303人(同23%増)。このままのペースだと、比較可能なデータがある2015年以降で最も多かった24年の321件を更新する勢いだ。また今夏の遭難者全体の7割を50代以上が占めた。