高知県立美術館(高知市)は12日、同館が購入後に贋作と判明した絵画「少女と白鳥」について、13日からの一般公開に先立ち、報道関係者向けの内覧会を開いた。同作は、ドイツの有名贋作家ウォルフガング・ベルトラッキ氏による絵画。

 同館によると、作品はドイツの画家ハインリヒ・カンペンドンク氏が1919年に制作した油彩画として、96年に1800万円で購入した。昨年6月に贋作疑惑が浮上し、科学的な鑑定調査を実施。贋作だと判断した。

 鑑定に携わった京都大の田口かおり准教授は、1910年代には一般的でなかった顔料が検出されたことが判断の決め手になったと指摘した。