原子力規制委員会に19日就任した神田玲子委員(63)が記者会見した。「(東京電力福島第1原発事故を受け設立された規制委の)組織理念を形骸化させず、新しい科学技術や社会の変化を反映し前進することが重要だ」と抱負を述べた。任期は5年で、放射線防護や原子力防災を担当する。
量子科学技術研究開発機構の放射線医学研究所長など歴任。原発事故時に被ばく線量評価に取り組んだ経験から「放射線の影響が心配で苦しみ傷ついた人がいる。放射線防護には社会と科学の調和が必要で、そのための対話を進めたい」と述べた。
事故の経験の継承は「対応した人たちが次々と退職しておりすぐに始めないと手遅れになる」とした。