昨年元日の能登半島地震で被災し、休館していた石川県七尾美術館(同県七尾市)は20日から再開し、地元出身の絵師長谷川等伯の特別展を開催する。関係者向け内覧会を19日に開き、代表作の国宝「松林図屏風」や、地震で壊れた建物から救出された作品などを公開した。特別展は10月16日まで。
昨年の地震で、美術館展示室の内壁が損壊。液状化によって浄化槽が処理不能になるなどし、修復のため休館していた。
等伯は安土桃山時代に活躍した。内覧会では、学芸員が墨の濃淡や勢いある筆遣いで空気や光を表現し、静と動を共存させた等伯ならではの作風を説明した。