【ワシントン共同】国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は8日、ワシントンで開催するIMFと世界銀行の年次総会を前に講演し、今年と来年の世界経済の成長率はわずかな減速にとどまるとの見通しを示した。トランプ米政権の関税強化を背景に4月時点では多くの専門家が米国の景気後退を予測したが、各国の報復が回避され「持ちこたえた」と評価した。

 背景に、企業の強固な財務状況などがあるとも説明した。トランプ政権は相次いで高関税措置を発動したが、多くの貿易相手国が関税引き上げの報復で応じなかったことで、事態のさらなる悪化を避けられたとの考えを示した。