【シドニー共同】オーストラリア航空最大手カンタス航空が関係するシステムへのサイバー攻撃で流出した同社の顧客データが、匿名性の高いダークウェブにある闇サイトで公開された。オーストラリア公共放送ABCが11日、専門家の話として報じた。カンタス航空は「調査中」だとしているという。

 流出したのは約570万人の氏名やメールアドレスなどの情報。一部には自宅住所や生年月日、電話番号も含まれる。闇サイトに公開された情報の件数は不明だが、日本人の個人情報が含まれている可能性もある。

 カンタス航空によると、6月30日に同社コールセンターが利用する外部システムで異常を検知。ABCなどによると、カンタス航空が利用する米IT企業のシステムを介して顧客データを盗んだと主張するハッカー集団が今月、公開中止の見返りとして身代金を要求していた。

 カンタス航空は、顧客のパスポートやクレジットカードの情報などは攻撃を受けたシステムで保管していなかったため、流出していないと説明した。