第36回高松宮殿下記念世界文化賞に決まった、(左から)絵画部門のピーター・ドイグさん、彫刻部門のマリーナ・アブラモビッチさん、建築部門のエドゥアルド・ソウト・デ・モウラさん、演劇・映像部門のアンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルさん、音楽部門のアンドラーシュ・シフさん=21日午後、東京都港区

 優れた芸術家に贈られる第36回高松宮殿下記念世界文化賞(日本美術協会主催)に決まったハンガリー生まれのピアニスト、アンドラーシュ・シフさん(71)らが21日、東京都内で記者会見を開いた。音楽部門で選ばれたシフさんは「輝かしい過去の受賞者や、素晴らしいアーティストと並ぶことができて、大変光栄で身が引き締まる思いです」と喜びを語った。

 シフさんは「私は他者が書いたものを再現することしかできない」と語り、常に作曲家に敬意を抱いてきたと明かした上で「唯一の願いは、優れた作曲家になることでしたが、その才能は与えられませんでした」とユーモアを交えて述べた。