藤田医大(愛知県豊明市)などが、脳死や心停止後の臓器移植における臓器あっせん業務の一部を担う一般社団法人を11月に設立し、厚生労働省に業務許可の申請をする方針を固めたことが27日、同大への取材で分かった。移植増に向けて厚労省があっせん機関の複数化を柱とする移植体制改革を表明しており、許可されれば改革後初めて。
心臓や肺などの移植あっせん機関は「日本臓器移植ネットワーク」が国内唯一で、提供者(ドナー)家族への説明や移植を受ける患者の選定を担っている。
新法人は藤田医大を中心に、移植推進団体などで構成。中部7県(富山、石川、福井、岐阜、静岡、愛知、三重)の病院で臓器提供を希望した患者がいた場合、職員を派遣し、ドナー家族への説明や同意取得をする。また、臓器摘出チームの受け入れ調整や臓器搬送の管理など、ドナー関連の業務を担う。
厚労省は昨年12月にあっせん機関を地域ごとに設置する改革案をまとめ、今秋から業務を担う法人の公募を始めた。
藤田医大は臓器移植の拠点施設で、全国有数の実績を持つ。







