全国各地の出版文化を掘り起こし、自費出版への関心を高めることを目的とする第11回ふるさと自費出版大賞(全国新聞社出版協議会主催)の各賞が決まり、山本耕・岐阜放送社長(70)の「復興期の新聞群像―メディアでたどる戦後岐阜」(岐阜新聞社)が優秀賞に選ばれた。山本氏は「全国的にも手が付けられていない『プランゲ文庫』の活用で評価していただいたと思う。メディアを通じた岐阜の戦後史を知ってもらえたらうれしい」と話している。
スマホ見せてグルメ・買い物お得に 岐阜新聞デジタルクーポン「復興期の新聞群像」は、第2次世界大戦後に県内で生まれた新聞や雑誌を総覧。岐阜新聞で2021年8月から24年1月まで連載後、加筆・修正、再構成して書籍化された。
戦後、全国の民間出版物は、連合国軍総司令部(GHQ)の命令で検閲を受けた。廃棄を逃れた膨大な出版物が、米国の「プランゲ文庫」に残されており、「復興期の新聞群像」では県関係分を丹念に調べた。地方紙、地域紙はもちろん、エロ・グロを打ち出した大衆向けのカストリ雑誌や各業界紙などを紹介。個性的な新聞人、スポーツ、観光、盛り場といったテーマも取り上げている。
ふるさと自費出版大賞は2年に1度開催。大賞は「信州伊那谷に来た謀略機関 市民が迫る陸軍登戸研究所の疎開の実態」(信濃毎日新聞社)だった。
「復興期の新聞群像」の問い合わせは岐阜新聞社読者局出版室、電話058(264)1620。













