東海大会での苦杯が岐阜県ナンバーワン右腕を成長させ、センバツ有力の大垣日大を撃破―。第33回岐阜県私立高校親善野球大会は8日、岐阜協立大グラウンドなどで開幕、1回戦と準々決勝を行い、中京、帝京大可児、富田、岐阜第一がベスト4に進出した。秋季岐阜県大会決勝再戦の注目カードとなった準々決勝の大垣日大―中京は、中京の鈴木悠悟が大垣日大・谷之口翔琉とのエース対決を制し、1失点完投。八回コールドの8―1で雪辱を果たし、今村陽一新監督の公式戦初陣を飾った。9日は雨天中止となり、最終日は15日午前8時30分から、岐阜第一高グラウンドで行われる。①準決勝・富田×岐阜第一②同・中京×帝京大可児③決勝 (岐阜新聞デジタル独自記事です)
◆スカウトも高評価 中京エース鈴木がピンチに動じず圧巻投球
センバツ出場を目指したプロ注目右腕の鈴木悠だったが、10月18日の秋季東海大会初戦・常葉大菊川(静岡3位)で経験したことのない8失点を喫し、来春、聖地に立つ夢を断たれた。
新チーム発足後は、練習試合を含めて、ほぼ失点しない快投をしてきただけに衝撃の敗戦だった。投球自体が悪かったわけではない。だが「打たれるとむきになって、抑えよう、抑えようとして力み、さらに連打された」という反省を生かし、日常生活を正すことから自分を見直した。
全体練習後の自主練習もやったり、やらなかったりだったが、スケジュールを立て、きっちり取り組むなどでメンタルが成長した。
それを証明したのが、11月2日、東海大会後、初マウンドとなった滋賀1位(近畿ベスト8)の近江との練習試合。散発6安打を浴びたが、うち3本が内野安打。走者を背負っても動じることなく打たせて取る投球に心がけ、奪三振は10だったが、七回に三者連続を決めるなど、安定した投球で9回完封した。今村監督も「球数が多かったという課題を解消できた」と来夏の連投を見据えた及第点のピッチングだった。...







