政治団体「ＮＨＫから国民を守る党」党首の立花孝志容疑者の逮捕を受け、参院でＮ党の斉藤健一郎氏と会派を組む自民党からは１０日、影響を懸念する声が上がった。斉藤氏は国会内で記者会見し「お騒がせし、心よりおわび申し上げる」と陳謝した。野党からは立花容疑者や自民の責任を問う意見のほか、偽情報対策と表現の自由などの両立をどう図るかをあらためて議論すべきだとの指摘も出た。
高市早苗首相は衆院予算委員会で「個別の事件に関してコメントすることは差し控える」と述べた。少数与党の自民は１０月、斉藤氏と参院会派を結成。首相はＮ党が公選法上などの政党ではなく政治団体であることを念頭に「無所属の斉藤氏と統一会派を組んでいる。会派名は『自由民主党・無所属の会』だ」と強調した。
ただ自民の参院中堅議員は「迷惑な話だ。世間からＮ党に近いと見られてしまう」と語った。斉藤氏は会見で、自民との参院会派を維持する考えを示し、自身の議員活動に影響はないとした。立花容疑者が静岡県伊東市長選に出馬するかどうかは「全く分からない」と述べた。
