【ワシントン、ロンドン共同】米紙ニューヨーク・タイムズは10日、英BBC放送が番組でトランプ大統領の演説を恣意的に編集したとされる問題を巡り、トランプ氏側がBBCに対し、番組の撤回と謝罪や補償を求める書簡を送付したと報じた。編集内容がトランプ氏を「悪意を持っておとしめる」ものだったと批判。応じなければ少なくとも10億ドル(約1540億円)を求めて提訴すると警告した。
BBCのサミル・シャー理事長は10日、番組の編集を巡って「判断の誤り」があったと謝罪する書簡を議会下院の委員会に提出した。
番組は昨年10月に放送された。トランプ氏が演説する場面で、2021年1月の米議会襲撃事件を同氏が扇動したと視聴者に印象付けるような編集があったと英メディアが報道。「捏造」との批判が強まり、BBCは9日、ティム・デイビー会長とニュース部門トップの辞任を発表した。
シャー氏は書簡で「編集によって、暴力行為を直接呼びかけたとの印象を与えたことは認める」として謝罪。公共の信頼を得られるよう努力すると強調した。






