警察官が必要最小限の力で犯人を制圧するために学ぶ「逮捕術」。剣道や柔道などの要素を取り入れ、警棒などを使うのが特徴だ。都道府県警による全国大会では、若手を中心に精鋭たちが技術を競う。一般市民にとってなじみの薄い競技だが、普段は一体どんな練習をしているのか。柔道経験者の本紙警察担当記者が逮捕術の訓練に“参戦”した。
「肩!」。岐阜中署6階の道場に大きなかけ声が響く。岐阜羽島署地域課の松井姫奈巡査が、竹の警棒で畳をたたきながら号令をかけ、周囲の術科特別訓練員(特練員)が号令に応えた。
逮捕術は素手を想定した「徒手」、警察官の装備資機材に見立てた「警棒」、...










