大阪・関西万博閉幕から13日で1カ月となり、大阪市の人工島・夢洲の会場ではパビリオンなどの解体や展示物の撤去作業が進んでいる。跡地は2028年2月までに大阪市に返還される。一方、会場シンボルの大屋根リングは一部を現地に残す計画で、参加国や企業が出展したパビリオンの再利用に向けた調整も活発になっている。

 日本国際博覧会協会(万博協会)は13日、会場内を記者団に公開。工事車両が行き交い、重機で資材を砕く音が響いていた。米国館の巨大スクリーンはパネルが外され、マレーシア館ではヘルメット姿の作業員が外壁を覆う竹を1本ずつはがしていた。

 大阪ヘルスケアパビリオンの工事担当福田篤弘さん(55)は「万博が終わったんだなとさみしい感じだ」と語った。

 大屋根リングは早ければ12月末から解体に着手するといい、高所作業車に乗った人が電気機器の撤去を進めていた。1周約2キロのうち北東部約200mを人が上がれる形で保存。一部の木材は各地で再利用する予定で、昨年1月の能登半島地震の被災地では復興公営住宅に活用される。