中国外務省の毛寧報道局長は17日の記者会見で、李強首相が南アフリカで22〜23日に開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて「日本の指導者と会談する予定はない」と述べた。G20には高市早苗首相が出席する。中国は高市氏の台湾有事に関する国会答弁を巡り態度を硬化させており、日本外務省の金井正彰アジア大洋州局長は17日、中国と局長級協議を行うため北京を訪問した。
日本側は事態の沈静化を図りたい考えだが、中国側は強硬に答弁撤回を求めており、緊張緩和につながるかどうかは見通せない。
日本政府関係者によると、金井氏は18日に中国外務省の劉勁松アジア局長と協議予定。金井氏は協議の場で、首相答弁は中華人民共和国を中国の唯一の合法政府と承認した1972年の日中共同声明で示した日本の立場を変えるものではないと説明する見通しだ。ただ答弁撤回には応じないとみられる。
毛氏は会見で金井氏の訪中に関し「中国側は既に厳正な抗議をした。今後も抗議を続ける」と強調。「日本側は誤った発言を撤回すべきだ」と重ねて訴えた。





