「工芸」について解説する国立工芸館の唐澤昌宏館長=岐阜市宇佐、県美術館

 岐阜県美術館(岐阜市宇佐)で開催中の特別展「大正・昭和“モード”の源泉」の記念講演会が29日、同館で開かれた。国立工芸館(金沢市)の唐澤昌宏館長が、同展の展示風景を通じて「工芸」について解説した。

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 国立工芸館は工芸・デザイン専門の国立美術館。同展は国立アートリサーチセンターによる収蔵品活用事業「コレクション・ダイアローグ」の一環で、主に大正・昭和初期の工芸館所蔵の152点を県美術館所蔵品と併せて展覧する。

 唐澤館長は、1977年の工芸館開館時の理念「伝統工芸に偏らない、現代工芸の殿堂に」を基に、多様な所蔵品があると説明。工芸の魅力として実用性と芸術性の融合や、風土や歴史が伝わることなどを挙げ、「使用、収集したり暮らしを演出したりとさまざまな楽しみ方がある」と述べた。

 現代美術家の三島喜美代さんらが手がけた美術か工芸か判別しにくい作品も所蔵しており「そもそも線引きが必要か。工芸という大きなくくりの中に美術があるのでは」と論じた。また岐阜にまつわる、29年制作の杉浦非水のポスター「岐阜県長良川鵜飼いと納涼」を紹介し「グラフィックデザインは時代を映し出す」とも語った。

 同展は県美術館、国立工芸館、国立アートリサーチセンター、岐阜新聞社、岐阜放送主催。来年2月15日まで。

(大堀瑠美)