大規模火災が起きた香港北部の高層住宅に入る捜索隊員ら=30日、香港北部・新界地区大埔(共同)

 【香港共同】香港政府当局者は30日、高層住宅群火災の死者が146人になったと発表した。香港メディアによると、警察は政府を批判したり独立調査委員会の設置を求めたりした男性を逮捕した。当局は防火体制の不備への批判が抗議活動に発展することを警戒し、被災者支援のボランティア活動すらも制限した。

 現場では30日朝、白い防護服姿の当局者が建物に続々と入った。

 逮捕された男性は大学生で、火災の原因とみられる外壁補修工事の安全性不備の背景には不正があるとして独立調査委員会の設置を要求。「政府部門の怠慢が招いた人災だ」と批判するビラを現場周辺で配り、インターネットで請願書を公表して署名を呼びかけた。警察は一連の行為を扇動行為と見なした。

 29日には、香港にある中国政府の出先機関、国家安全維持公署が報道官談話で「香港を乱そうとする反中分子は虚偽情報を流して香港政府への恨みをあおり立てている」と非難した。現場近くで物資を配布していたボランティア団体も警察の指示で活動休止に追い込まれた。