【ジュネーブ共同】世界貿易機関(WTO)は1日、中国がリトアニアに差別的な貿易措置を取っているとして欧州連合(EU)が2022年に中国を提訴した件を巡り、EUが訴えを取り下げたと発表した。WTOでの紛争処理手続きは終了する。
EUはWTOへの通知の中で、リトアニア関連の「貿易が再開した」と指摘。「紛争の主要な目的は達成された」と、訴え取り下げの理由を説明した。この件ではWTOの「一審」に相当する紛争処理小委員会(パネル)が設置されたが、審理は停滞していた。
EU加盟国のリトアニアは21年、台湾と相互に代表処(代表部に相当)を設置することで合意。中国は反発し、リトアニアへの経済圧力を強化した。EUは、中国がWTOルールに反してリトアニア製品の通関を拒否しているなどとして提訴していた。









