3日、ウクライナ首都キーウ近郊のデミディフ村で、給食センターの完成を祝いダンスを披露する幼稚園児ら(共同)

 【デミディフ共同】ウクライナに侵攻したロシア軍に一時占領された首都キーウ近郊のデミディフ村で、日本の政府開発援助(ODA)を活用した幼稚園の給食センターが完成し、3日に披露式が行われた。日ウクライナの民間企業の連携を促進しようと、国際協力機構(JICA)が建設を支援した。

 披露式には中込正志駐ウクライナ大使やキーウ州のカラシュニク知事らが出席した。中込大使は「より多くの日本企業がウクライナの再建に関わることができるように、政府として支援していく」と表明した。

 給食センターは旧施設の老朽化に伴い新築した。山形県真室川町の鉄骨加工メーカー「メタルプロダクツ」が図面設計を手がけ、東部ドニプロの企業が建設。工法を工夫して約3カ月半で完成させた。食器や鍋などの備品はメタルプロダクツが寄贈した。

 園児らも歌とダンスで完成を祝った。ニナ・コスチュチェンコ園長(44)は「村は大変な時期を経験したが、子どもたちが平和を享受し、幸せな人生を歩むことができるよう願っている」と目を細めた。