2025年のキーワードは、家計×異常気象×健康×犯罪から家と家族を守る「まもリフォーム」
2025年12月17日
株式会社エディオン
<47都道府県のリフォーム経験者4,700人に、過去5年間のリフォーム実態を一斉調査>
今年やったリフォームから2025年を振り返り、来年やりたいリフォームで2026年を占う!
エディオン「第1回 全国リフォームトレンド調査」
2025年のキーワードは、家計×異常気象×健康×犯罪から家と家族を守る「まもリフォーム」
キッチン男子急増中!?来年やりたいリフォーム1位は夫婦ともに「キッチンまわり」
リフォームの目的 節約1位は島根県・岡山県・熊本県、快適性1位は岡山県
全国で約1,200店の家電量販店を運営する家電とリフォームのエディオンは、直近5年間でリフォーム経験がある全国4,700人を対象にリフォームに関する調査を行い、「第1回 全国リフォームトレンド調査」として発表します。
エディオン「第1回 全国リフォームトレンド調査」の概要
■2025年のリフォーム実績とこれまでの推移から読み解く「まもリフォーム」
・2025年にリフォームした場所 1位「トイレ」 2位「外壁の張り替え・塗装」 3位「キッチンまわり」。
・リフォーム理由は「住まいの快適性を高める」「光熱費を抑える」「健康を意識した住まい」「耐震性・安全性・防犯性を高める」が「設備が古くなったり故障したため」に次いで高く、住まいを守る、家計を守る、家族を守る、犯罪から守る、そんな「まもリフォーム」が2025年のキーワードに。
■2026年リフォームトレンド「か」「き」「く」「け」「こ」
■2026年リフォームしたい場所、リフォームしたい理由
・2026年にリフォームしたい場所1位「キッチンまわり」(25.6%)、2位「壁紙・クロスの張り替え」(21.2%)。
・上昇中のリフォーム理由から2026年のリフォームトレンドを読み取ると、4位→3位「健康を意識した住まいにしたいから」、10位→8位「家事の効率・タイパを高めるため」。健康とタイパのためのリフォームが注目されそう。
・有配偶者がリフォームしたい場所は男女とも「キッチンまわり」が1位。男性育休や共働きも当たり前の令和社会の新ルールに。
■リフォーム全国ランキング
・リフォーム実践率TOP3 トイレ「石川県」「長野県」「岡山県」。キッチンまわり「愛知県」「滋賀県」「奈良県」「新潟県」。
・リフォーム理由TOP3 住まいの快適性 「岡山県」「山形県」「長野県」。光熱費抑制 「島根県」「岡山県」「熊本県」。
健康意識「新潟県」「富山県」「奈良県」。耐震性・安全性・防犯性向上「福井県」「群馬県」「富山県」「石川県」「大阪府」。
・2026年にリフォームしたい場所TOP3 キッチンまわり「和歌山県」「大分県」「愛媛県」。壁紙・クロスの張り替え「福岡県」「奈良県」「千葉県」。ユニットバスまわり「滋賀県」「宮城県」「富山県」。外壁の張り替え・塗装「鹿児島県」「高知県」「千葉県」。サッシ・窓の交換「福岡県」「島根県」「和歌山県」。
■専門家による解説・考察
・リフォームのプロ(写真左):エディオン 営業本部 ELS統括部 商品部 吉田
リフォーム商品のバイヤー、担当商品はキッチン・バス
・県民性の専門家(写真右):県民博士(リサーチプロデューサー)ディグラム・ラボ 木原 誠太郎さん
心理学×統計学で人間の本質を分析し、カウンセリングする「ディグラム」をもとに、県民性を紐解く
エディオン「第1回 全国リフォームトレンド調査」調査概要
■実施時期:2025年11月13日(木)~11月18日(火)■調査手法:インターネット調査
■調査対象:直近5年間にリフォームを行った人男女20-70代 全国47都道府県各100サンプル 計4,700サンプル
■調査委託先:株式会社マクロミル
★構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
2025年 リフォームした場所 経年推移
■2021年から2025年のリフォーム推移
「外壁の張り替え・塗装」の順位が上昇、「サッシ・窓の交換」がスコアを上げている
家電とリフォームのエディオンでは、直近5年間にリフォームをした全国の4,700人を対象に、リフォームについての調査を行いました。
2025年にリフォームを行った1,165人にリフォームをした場所を聞くと、「トイレ」(40.5%)、「外壁の張り替え・塗装」(29.5%)、システムキッチンの交換やビルトイン食洗器の設置などの「キッチンまわり」(29.2%)、ユニットバス交換や浴室暖房乾燥機の設置などの「ユニットバスまわり」(24.3%)、「洗面所」(21.9%)の順になりました[図1]。
2021年からの推移を見ると、「外壁の張り替え・塗装」は年々順位を上げる傾向にあり、25年は2位に上昇しています。また、「サッシ・窓の交換」は22年は14.7%でしたが、23年15.4%、24年17.9%、25年は18.5%と年々スコアが高くなっています。
<リフォームのプロ:エディオン 営業本部 ELS統括部 商品部 吉田による解説>
1位の「トイレ」は便器の機械部分の不具合による入れ替えの需要があり、毎年上位に上がるリフォーム工事です。2位に急浮上した「外壁の張替え・塗装」は一般に10~15年の周期で必要な工事ですが、コロナ渦によるステイホーム需要により室内のリフォームに取り組んできた方が、最後の仕上げのポイントとして外回りの改装を意識されたのかもしれません。3位の「キッチンまわり」はレンジフードや食洗器の耐用年数を機にしたリフォーム、4位の「ユニットバスまわり」は浴室乾燥機能付きタイプへの交換が好調です。
8位の「サッシ・窓の交換」はお客様から満足度の高い工事で、最新の高気密・高断熱の商品に交換するだけで効果が目に見えて実感でき「快適な室温が保たれると同時に光熱費を抑えられる」など反響の声をいただいています。
2025年 リフォームした理由 経年推移
■リフォーム理由は「古くなった」だけじゃない?昨今の気候変動や災害、物価高から家族も家計も“守るため”のリフォームが増加
全員にリフォームした理由を聞くと、「設備が古くなったり故障したため」(67.4%)が高く、次いで「暑さ・寒さ・湿気など、住まいの快適性を高めるため」(18.7%)、「節電・省エネにより光熱費を抑えるため」(13.1%)が挙げられました[図2]。
2021年から各年ごとののリフォーム理由を見ると、「設備が古くなった」が1位ですが、2位「住まいの快適性を高めるため」は徐々にスコアが上がる傾向で、最近の異常気象から暮らしを守るリフォームが増えているようです。
3位「節電・省エネにより光熱費を抑える」は物価高から家計を守るため、4位「断熱・換気・空気環境など健康を意識した住まいにしたいから」は家族の健康を守るためのリフォームと考えられそうです。
また、5位の推移を見ると、当初の「家族構成の変化に対応するため」から、「耐震性・安全性・防犯性を高めるため」に入れ替わっており、、災害や犯罪から家族を守るためのリフォームが重視されるようになっています。
<リフォームのプロ:エディオン 営業本部 ELS統括部 商品部 吉田による解説>
理由の2位に「暑さ・寒さ・湿気など、住まいの快適性を高めるため」があがっていますが、これは当社のお客様でも2020年のコロナ以降に継続して見られる傾向で、在宅時間を充実させることに価値を置き、リフォーム自体に関心を持つお客様が増えています。2位から5位までの理由に幅広くリンクしている商材が「内窓」で、快適性と当時に健康、省エネ、防犯に同時に寄与する利点が周知されるようになってきました。3位に「節電・省エネにより光熱費を抑えるため」という理由があがっていますが、当社でもスマートエネルギーを活用した省エネ住宅の設備提案がご好評をいだいています。「太陽光蓄電池」などを採用される例が多く、クリーンエネルギーでかつ家計防衛や災害時の備えとなる“守り”の意識の高まりを裏付けています。
2026年 リフォームしたい場所&リフォームしたい理由
■2026年にリフォームしたい場所 、「キッチンまわり」が1位獲得
■急浮上した2位「壁紙・クロスの張り替え」、5位「サッシ・窓の交換」に注目
2026年に「リフォームしたい」と答えた2,335人にリフォームしたい場所を聞きました。
「キッチンまわり」(25.6%)が初の1位となり前年の3位から躍り出ました。
これまで6位が定位置の「壁紙・クロスの張り替え」(21.2%)は2位へ、「サッシ・窓の交換」(17.4%)は2025年8位から5位へと上昇しています[図3]。
2026年はキッチンまわりやクロスの張り替え、サッシ・窓のリフォームが注目されそうです。
■「健康」「効率(タイパ)」が2026年のリフォームトレンドに
2026年にリフォームしたい理由が[図4]です。直近5年間にリフォームした理由からの順位の上昇を見ると、「断熱・換気・空気環境など健康を意識した住まいにしたいから」(13.0%)が4位から3位に、「家事の効率・タイムパフォーマンスを高めるため」(6.0%)が10位から8位に上昇しています。効率的な時間の使い方として定着しつつある「タイパ」がリフォームにおいても注目され始めています。
これまでの「古くなったからする」に加えて、2026年は「健康」と「効率」がリフォームのキーワードになりそうです
<リフォームの専門家:エディオン 営業本部 ELS統括部 商品部 吉田による解説>
1位の「キッチンまわり」は、店頭でも近年大きな変化があり、商談の主体が女性からカップルになり、男性も熱心に参加する姿が見受けられます。それを反映してかキッチン什器も黒を基調とした商品が増えてきました。2位の「壁紙・クロスの張り替え」はリフォーム経験者からご注文を受けることが多く、他の場所を改装すると壁紙も気になり替えたくなるという傾向があるようです。
5位の「サッシ・窓の交換」は、比較的手軽な価格で一つの窓だけでも導入できる人気の工事です。断熱性や防音性などが目に見えて改善されることから、追加の工事を注文されるケースも多数あります。近年夏の暑さやヒートショックが健康課題になるなか、室温のバリアフリー化など「健康を意識した住まい」は建築業界が目指す課題です。健康チェックができるトイレも商品化されるなど、住居と健康の関りは今後も高まると考えられます。「家事の効率・タイムパフォーマンス」志向は売上にも表れており、ビルトイン型「食洗器」の取り換え需要が前年比125%の伸長を見せ、生活必需品の位置を獲得しつつあります。
夫婦間ギャップも 来年リフォームしたい場所&リフォームしたい理由
■2026年、リフォームしたいのは夫婦とも「キッチンまわり」
■女性の社会進出&家事シェアでキッチン男子が急増中!?
2026年にリフォームしたい場所を配偶者がいる男女で見ると、第1位は男女とも「キッチンまわり」(男性26.1%、女性24.9%)でした[図5]。
女性の社会進出が進み夫婦共働きが当たり前となり、男性も家事・育児に積極的に参加し、家事シェアする夫婦が一般化している令和。「男子厨房に入らず」と言われた頃とは大きく変わり、食事作りも当番制で、日常的にキッチンで過ごすキッチン男子も増えています。このような時代の変遷、意識の変化から、キッチンまわりの快適性が重視され、男女ともにリフォームしたいナンバーワンに選ばれたようです。
■リフォーム理由から見る男女の意識差「耐震性・安全性・防犯性を高めるため」にリフォームしたい女性、守る意識が高め
配偶者のいる男女でリフォーム理由に違いがあるのかを見ると、男女とも1位「設備が古くなったり故障したため」(男性57.9%、女性56.8%)、2位「暑さ・寒さ・湿気など、住まいの快適性を高めるため」(男性20.1%、女性19.8%)と同じですが、女性は「耐震性・安全性・防犯性を高めるため」(12.6%)が3位に入り、男性(7.7%)と比べ4.9ポイント高くなっています[図6]。地震が多い日本、女性の方が防災意識が高いようです。
リフォームの依頼先
■リフォームの依頼先、「工務店」「ハウスメーカー」に次いで「家電量販店」がランクイン
■「店舗が近くにあり、相談しやすい」家電量販店リフォームに注目
2021年〜2025年の5年間に行ったリフォームの依頼先を全員に聞くと、「工務店・地元のリフォーム店」(61.1%)が最も多く、次いで「ハウスメーカー」(13.5%)、「家電量販店」(10.6%)の順となりました[図10]。
依頼先を選んだ理由を聞くと、いずれも「信頼できる/安心感があったから」が1番の理由となっていますが、工務店・地元のリフォーム店と家電量販店は2番目の理由として「費用が安かったから」が挙げられています。また、家電量販店は「店舗が近く相談しやすかったから」(24.8%)という理由で選んだ人も多くなっています。店舗数が多い家電量販店は、生活圏内の最寄りに店舗があることも人気の理由となっているようです[図11]。
リフォーム費用が縮小する中、費用が安くて信頼でき、距離的にも身近で便利な家電量販店でのリフォームが注目されそうです。
<リフォームのプロ:エディオン 営業本部 ELS統括部 商品部 吉田による解説>
リフォームの「依頼先を選んだ理由」の1位から3位までは、家電の購入先を選ぶ際の理由と同じで、お客様はリフォームも家電も同じような理由で依頼先を選んでいることが伺われます。実際、当社でリフォームをされるお客様のほとんどが「エディオンカード」の会員様で、家電購入で信頼を得ることから工事の発注へとつながっています。さらに、家電量販店の強みは、各メーカーの商品が一堂に会し、ショールームに行く手間を省きその場で比較検討が可能で、多様な工事に対応できることです。また、リフォームの重要なポイントは予算ですが、地域密着型店舗では普段から価格の相談をしやすく、親しみやすい存在である家電量販店の利用につながっていると推測できます。
調査結果から見えてきた、今年&来年のリフォームトレンド
■2025年のリフォームキーワードは“まもリフォーム”
2025年のリフォーム傾向を見ると、「外壁」「サッシ・窓」のリフォームが増えています。災害や異常気象など厳しい環境変化から、暮らしの快適さや家族の健康を守りたい、という意識が高まっているようです。リフォーム理由を聞くと、「住まいの快適性を高めるため」「健康を意識した住まいにしたいから」「耐震性・安全性・防犯性を高めるため」が挙げられ、守りたいという思いがリフォームというカタチとなっていることが読み取れます。
2025年のリフォームは、従来からの設備の老朽化や故障を直すリセットのためのリフォームに加え、大切なものを守るための積極的なリフォームが増えました。守るという付加価値のある“まもリフォーム”と呼べそうです。
■2026年のリフォーム予測 リフォーム「か」「き」「く」「け」「こ」
今回の調査結果から2026年のリフォームのトレンドも予想されます。1つ目は物価高に対応するための家計にやさしい・家計を守るためのリフォーム、2つ目は地球温暖化による気候変動に対応した快適な暮らしのためのリフォーム、3つ目は住まう人の健康を意識した住環境を整えるリフォーム、4つ目は顕在化はしていないもののこれからブレイクしそうな効率化のためのリフォームです。そして、2026年にリフォームする場所はキッチン男子増加に伴うキッチンと、リフォームの効果がわかりやすいクロスの張り替えです。
エディオンでは、これらの5項目を「リフォームのかきくけこ」としてご提案します。
<リフォームのプロ:エディオン 営業本部 ELS統括部 商品部 吉田による解説>
今回の調査結果からわかるように、リフォームは設備の老朽化だけでなく、気候や家計などから暮らしを“守る”役割を持ち、快適性や健康、タイパの実現など多様な理由から工事が求められるようになりました。物価高ではあるものの、当社ではお客様の幅広いニーズに応えられるよう、家電量販店ならではの住まいに対する知見や利便性を活用し、リフォームをより身近にとらえていただけるようなプランをご提供してまいります。当社では、今後、リフォームと家電購入を組み合させた割引サービスの導入を予定しており、家電製品と同様に、住まいにおいても「買って安心 ずっと満足」を実現してまいります。
























