岐阜県が検討を進めている、岐阜圏域の新たな交通システム。LRT(次世代路面電車)が軸とされている構想。表面化したのがことし7月。それから、各所で議論が起こりました。12月16日には、岐阜県庁で新たな交通システムについて考える「まちづくりフォーラム」が開かれました。パネルディスカッションでは、岐阜のまちづくりや教育、福祉に関わるパネリストが、未来の岐阜の姿について意見を交わしました。詳しく紹介します。
パネルディスカッションに登壇したのは、次の皆さん。
岐阜大学工学部教授 倉内文孝さん
〈パネリスト〉
武蔵野大学教授、岐阜市活性化研究所所長 秋元祥治さん
岐阜県高等学校PTA連合会会長 伊藤知子さん
岐阜県身体障害者福祉協会会長 岡本敏美さん
ミユキデザイン代表取締役 末永三樹さん
岐阜柳ケ瀬商店街振興組合連合会理事長 水野琢朗さん
パネルディスカッションは、大きく二つのテーマについて意見を交わしました。
一つ目は「今後のまちづくり」について。
秋元さんは「挑戦を引き出すことができるか」と「寛容性」の二つのキーワードを挙げます。
「地域の活力は、ビジネスや新たなものを生み出す力。必要なのは挑戦や起業」と話す秋元さん。その一方で、挑戦する人らに「寛容である社会、多様である社会が重要」とも言います。「都市に人が集まって、それぞれがそれぞれ『らしい』挑戦ができる都市空間をつくっていくために『まち』があるべき」としました。
席上で秋元さんが触れた、岐阜新聞デジタルの動画はこちら↓
【やっぱ岐阜やて!】岐阜にLRT構想、狙いは?車両のタイプは?バスじゃダメ? 江崎知事に直撃! 「車以外の交通手段が必要」
伊藤さんは高校生の保護者の立場から「子どもが生まれ育った地域に誇りを持ち、地域愛を育てながら成長してほしい」と話しました。
その上で「まちづくりのように、正解は一つではない時代。自ら問いを立て、解決を目指す力は不可欠になる」と言います。
岡本さんは「バリアのないまちづくり」について話しました。
この20年に公共交通機関や公共施設でのバリアフリー化が進んだと話す岡本さん。「誰もが安心して使える、全ての人に優しいユニバーサルデザインに基づいたものであってほしい」と語りました。
末永さんは「長く住み続けたいまち、次の代に渡したいまち、外から来たくなるまちでありたい」と話しました。
街中でチャレンジする場所として「行きやすさ、集まりやすさ、雰囲気が必要」とします。そして「大事なのは人。そこにいる人たちが、ここが自分のための場所と思う部分も重要」と指摘します。
水野さんは、高島屋閉店後に柳ケ瀬への新規出店が続いていると現状を説明。また、商店街のアーケード撤去について「地元らしさを感じる通りをつくり上げる」と話しました。
観光面でも、岐阜県内の名店の集積地になりつつあるとした上で「岐阜県内観光のハブになれば」と将来を描きます。
二つ目は「新たな交通システムについて」。...









