火災現場を上空から撮影した映像について説明する大分県警航空隊の宮副一成副隊長=18日午前、大分県国東市

 大分市佐賀関の大規模火災の発生時、上空で情報収集に当たった大分県警航空隊ヘリコプターの操縦士、宮副一成副隊長(59)が18日、記者会見し、他県警も含め約30年のヘリ操縦歴で「全く経験したことのない状況だった」と延焼の勢いなどを振り返った。火災は発生から1カ月となる。

 県警によると、ヘリは当時、上空を飛行し機体に取り付けたカメラで延焼の状況を記録した。宮副氏は、強風が吹き荒れる上空で機体の姿勢を保ちながら「県警本部に正確に中継しなければならない」と感じていたという。

 市によると、火災は11月18日午後5時45分ごろ発生。空き家を含む187棟、5万平方メートル近くを焼いて2人が死傷、約130世帯が被災した。