【ワシントン共同】米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は21日、CBSテレビが同日放送予定だった看板報道番組「60ミニッツ」の内容を直前に一部取りやめたと報じた。トランプ政権の不法移民対策を取り上げた内容で、担当記者は政権の意向を忖度した制作責任者らによる「検閲」だと反発し波紋を呼んでいる。

 CBSを巡っては親会社側が10月、米主要メディアに批判的な新興メディアの共同創業者だったウェイス氏を報道部門の責任者に指名。右派寄りとされるウェイス氏が内容を改変するよう介入した可能性が浮上している。

 60ミニッツの担当記者は、米政権に国外追放され中米エルサルバドルの刑務所に収監されたベネズエラ人男性らを取材。番組の予告で刑務所内の「残忍で耐えがたい環境」に関する証言を報じると説明した。だが放送前に内容を確認したウェイス氏がミラー大統領次席補佐官や他の政権高官らに見解を聞くよう要求。CBSは放送3時間前に内容の変更を発表した。