高市早苗首相

 高市早苗首相は25日、東京都内で講演し、来年早期に米国を訪問し、トランプ大統領と会談する方向で調整していると明らかにした。「早期にお目にかかりたいということで調整している。来年の割と早い時期かなと想像している」と述べた。中国に対しては「日本の国益、名誉、国民の命を守らなければいけない。そうした観点から適切に対応する」と強調した。

 日本政府は、来年3月後半に首相が訪米する日程を米側に打診している。首相は「米国との間では、私とトランプ氏、外相と国務長官など、さまざまなレベルで緊密に意思疎通を続けている」と説明した。

 台湾有事を巡る自身の国会答弁を機に悪化した日中関係を巡っては「首脳間を含むあらゆるレベルでの意思疎通が重要だ。対話にはオープンで、扉を閉ざすことはしていない」と指摘した。

 財政政策に関し「成長を損なうような拙速な財政再建は、かえって財政の持続可能性を損なう」と訴えた。自身が掲げる「責任ある積極財政」について「規模ありきで、いたずらに歳出を拡張することを意味しない」と主張した。