高市早苗首相は1日付で年頭所感を発表した。人口減少や物価高、厳しい安全保障環境などの課題を列挙し「変化を恐れず、必要な改革を断行する」と強調。「日本列島を強く豊かにすることを通じ、希望を生み出すことを国民への新年の誓いとする」と表明した。

 冒頭で「日本と世界は大きな変化を迎えている」と指摘。人口減少などに加え、自由で開かれた国際秩序が揺らぎ、覇権主義的な動きが強まっているとして「政治・経済の不確実性が高まっている」と危機感を示した。

 そうした中、2025年10月の首相就任以降「強い経済をつくるとともに、世界の真ん中で咲き誇る日本外交を実現するため、懸命に働いてきた」と振り返った。

 最優先とした物価高対応では、臨時国会で25年度補正予算が成立し「国民との約束を果たせた」と説明。自身が掲げる「責任ある積極財政」に基づき、強い経済や外交・安保の実現に一定の方向性を出せたと主張した。ただ、新たな政策には具体的に触れなかった。