東京電力ホールディングス本社の看板

 東京電力ホールディングスは9日、政府に新たな経営再建計画を申請したと発表した。人工知能(AI)で需要が拡大するデータセンターや脱炭素分野で、外部企業との協業を目指すのが柱。提携により成長分野への新規投資を加速させる。福島第1原発の廃炉費用が経営を圧迫する中、攻めの経営へ転じる姿勢を明確にする。

 新たな計画は「第5次総合特別事業計画」。政府は月内にも認定する見通しで、東電は詳細を認定後に公表するとした。原発事故を機に実質国有化されており、計画は政府や金融機関の支援を受けるために必要となる。

 計画には10年先の収支見通しを盛り込んだ。1月20日に新潟県の柏崎刈羽原発6号機の再稼働を予定しており、1基当たり年間約1千億円の収支改善効果を反映させた。

 東電の2026年3月期連結純損益は、廃炉関連損失の計上により巨額赤字に転落する公算が大きい。電力自由化による他電力との競争激化や、物価高による送電線整備の負担も増加。データセンター事業などで新しい成長戦略が必要と判断した。