重機で運ばれるペットボトル。ラベルが付いたままのものもあった=岐阜市木田、市リサイクルセンター

 リサイクル率85%という高さから再資源化の「優等生」とされるペットボトル。資源循環型社会の実現へ機運が高まる中、飲料メーカーは一歩踏み込んだリサイクルを始めており、岐阜県内でも取り組みが進んでいる。岐阜市を例にペットボトルリサイクルの現場を見た。

 今月1日に新工場がオープンした岐阜市木田の市リサイクルセンター。収集車が荷台を傾けると、市内から集めてきたペットボトルが「ドドドド」と大きな音を立ててピットへと流れ込んだ。しばらくすると、圧縮機から1メートル四方にプレスされた大量のペットボトルの塊が流れてきた。1日からペットボトルのラベル、キャップを外すよう周知されたはずだったが、付いたままが目立つ。山田俊仁施設管理係長は「まだ制度は始まったばかりですから」と表情は固かった。

 1メートル四方の立方体、重量にして180キロ超というペットボトルの塊は新年度からの契約事業者となっている愛知県のリサイクル企業へと運ばれる。その後、細かく寸断し、ペレット状に加工。契約業者によってリサイクル品はさまざまだが、繊維や食品トレーに資源化される。実はペットボトルへ再生されるのは業界全体で1割強。繊維や食品トレーの多くは再びリサイクルされることなく、焼却か、埋め立てられる。

 ペットボトルを再びペットボトルへと資源化する、通称「水平リサイクル」が注目を集めている。

 飲料メーカー大手のサントリーは3月、可児市と協定を締結。小売り大手バローホールディングスとも協力し、回収したペットボトルの全量をペットボトルへと再資源化する事業、通称「ボトルtoボトル」を新年度から始めた。津市にあるリサイクル工場へと運ばれ、細かく砕き、熱処理などを施し、再びペットボトルへと生まれ変わる。サントリーはリサイクルペットボトルの使用割合を2022年に全商品の50%、30年にはリサイクルペットボトルと植物由来原料のペットボトル、総称「サステナブルペットボトル」100%を達成する計画だ。

 県内で水平リサイクルに取り組むのは可児市の1市。同市環境課の担当者は「水平リサイクルが県内に拡大していってほしい」と話す。他市町も続けば、資源循環型社会実現の機運はさらに高まりそうだ。