イランの首都テヘランで、市場を歩く人々=10日(ゲッティ=共同)

 米イスラエルの攻撃でイラン市民の生活が翻弄されている。学校は閉鎖されオンライン授業になり、ガソリンの給油制限も始まった。「子どもが爆撃音を怖がっている」「預金を引き出せない」。攻撃が集中する首都テヘランの人口は約1千万人。市民は深まる苦境を訴えるが、政府は徹底抗戦の構えを崩しておらず、打開は見通せない。

 政府はこれまでに全国で4万3千近くの住宅や商業施設に被害があったとしている。人権団体のニュースサイトHRANAによると、最も被害が出ているのはテヘラン州で、攻撃の約40%が集中。核関連施設がある中部イスファハン州が約10%、石油施設がある南西部フゼスタン州やテヘラン近郊のアルボルズ州が約5%と続いた。

 爆撃は連日続き、市民生活に甚大な影響を与えている。7日にテヘランの石油施設が攻撃され、当局は給油を1日当たり20リットルまでに制限した。

 2児の父ペドラムさん(38)はオンライン授業による子どもの学力低下を不安視する。「イスラム体制は支持しないが、米イスラエルの攻撃も支持しない」と述べた。