政府は、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰に対処するため、先物市場への単独介入を模索している。原油高が外国為替市場での円安ドル高に連動しているとみており、為替介入に使う外国為替資金特別会計(外為特会)を活用し、原油価格引き下げと円安是正を同時に図るのが狙いだ。先物市場への介入は前例がないとみられ、実現と効果には懐疑的な見方が多い。
原油相場は米国とイスラエルによるイラン攻撃以降、1バレル=100ドルを超える局面が目立った。為替市場では「有事のドル買い」から一時1ドル=160円付近まで円安が進行。国際エネルギー機関加盟国の石油備蓄の協調放出後も、原油価格はほぼ下がらず、物価上昇と景気後退が併存するスタグフレーションへの懸念が生じている。
政府は、原油先物市場への介入を視野に金融機関に市場動向の聞き取りを既に実施した。外為特会を原資に政府・日銀が市場で大量の売りを仕掛け、価格を下げる案がある。政府関係者は、原油市場は投機筋の動きが目立つと指摘。「原油高を解消しなければ足元の円安の根本は断てない」と語る。




