米ニューヨークの国連本部で、共同通信との単独会見に応じる国連軍縮担当上級代表の中満泉事務次長(共同)

 【ニューヨーク共同】国連軍縮担当上級代表の中満泉事務次長は、27日にニューヨークで開幕する核拡散防止条約(NPT)再検討会議について「かなり難しい状況での会議となる」と述べ、3回連続の決裂に強い危機感を示した。米イスラエルとイランの戦闘の行方が見通せない中、核保有国が核軍縮に逆行する動きを見せ「核兵器のリスクが非常に高まっている」と指摘した。19日までに国連本部で共同通信と単独会見して語った。

 米ロ間の核軍縮合意、新戦略兵器削減条約(新START)が2月に失効し、フランスは3月、核弾頭の増強方針を発表した。中満氏は、非保有国に不拡散の義務を守らせるためには、核保有国が核軍縮を進める必要があると訴えた。

 再検討会議は2015年と22年の過去2回続けて最終文書を採択できておらず「成果文書が全く出ない状況は何としても避けたい」と強調。今回も決裂すれば、NPTでは核軍縮はできないとの認識が国際社会に広まる「条約の空洞化」が進みかねないと危惧した。