高山とゆかりがあり、若くして亡くなった明治期の画家・蒲生俊武の人生についてまとめた書籍を、俊武の兄の孫・俊敬さんの妻、桃子さん=東京都杉並区=が岐阜新聞社から出版した。桃子さんは「もっと長く生きていれば多くの作品を残した人だったと思う。本にすることで、その名を世に残したい」と話した。
スマホ見せてグルメ・買い物お得に 岐阜新聞デジタルクーポン書籍は「蒲生俊武伝 駆けぬけた画人とその時代」と題する373ページの大著。俊武の人生や、作品など画業の紹介にとどまらず、調査の経緯、蒲生家の由来、縁者の証言などがつづられている。大量の資料を収集し、多くの人の証言を集めた労作だ。
俊武は父・俊孝が高山出身。俊孝は判事となり全国を転勤したため、勤務地の一つだった茨城県土浦市で俊武は生まれた。やがて東京美術学校(現東京芸術大)に入学、画家となった。在学中から画家として活動、卒業後には児童雑誌の絵を描いたり、飛騨山脈(北アルプス)に登る探検記事の絵を描いたりした。高山を訪れて、景色を描いたり、地元で出版された本の冒頭の絵を描いたりと、高山でも足跡を残した。
俊武がいつどのように亡くなったかは、住居を転々としたこともあり判然としないというが、高山市内の寺院の過去帳から1914年に29歳で亡くなったとみられるという。「生活のため名前の残らない仕事も引き受けたが、東京でも高山でもその死が惜しまれた人ではあった」(桃子さん)。子供がいた可能性も高いといい、桃子さんは「本を出すことで子孫の目に触れるかもしれない。岐阜の人なので地元で出版した」と話している。
価格は2273円。問い合わせは岐阜新聞社読者局出版室、電話058(264)1620。
(田島豪人)










