大阪・道頓堀の「大阪松竹座」

 大阪・道頓堀の大阪松竹座で26日、閉館前の最後の公演「御名残五月大歌舞伎」が千秋楽を迎えた。103年の歴史に幕を閉じ、松竹は今後、建物の解体工事に着手する方針。文化芸能の発信拠点となる新たな建物の建設を目指すが、跡地利用の先行きはいまだ不透明だ。

 道頓堀は約400年の歴史を持つ芝居町だが、「道頓堀五座」と呼ばれた伝統ある劇場はこれまでに閉館。大阪松竹座は五座の流れをくんだ「最後の大劇場」だった。

 松竹の担当者は「建設に向け全力を挙げているが、収益面や法的な問題などをクリアできるか精査中」として、大阪府・市などとの話し合いを続けているという。

 大阪松竹座は映画上映と実演を兼ね備えた活動写真館として、1923(大正12)年にオープン。正面のアーチ形の外観から「道頓堀の凱旋門」と呼ばれ親しまれた。97年、演劇専用劇場として再開場し、歌舞伎や現代劇など多彩な興行を続けてきた。

 最後の演目は、さよなら公演のために創作され、役者たちが大阪松竹座への名残を惜しむ「當繋藝招西姿繪」。