少子化や大学入試改革で今、高校を取り巻く環境は大きく変化しています。岐阜新聞デジタルは各校の校長らトップにインタビュー。今回はシリーズ初の特別支援学校、岐阜清流高等特別支援学校(岐阜市)の後藤周太郎校長(61)に聞きました。就労支援に特化した学校で、就職率は約90%、さらに定着率も約90%と高水準です。なぜ働き続けられるのでしょう。そこには就職をゴールにせず、生徒のその後の人生まで考えた教育指導システムがありました。(岐阜新聞デジタル独自記事です)

岐阜清流高等特別支援学校=岐阜市芥見南山
 岐阜清流高等特別支援学校 所在地は岐阜市芥見南山。2017年、岐阜城北高校旧藍川校舎を改修し開校。軽度の知的障害の生徒を対象とした県立の特別支援学校で、高等部単独校。定員は1学年48人。

―学校の特徴は。

 本校は軽度の知的障害のある生徒が通っている。入学当初は目を合わせて話せない生徒もいるが、本校内の喫茶「Café Seiryu」での実習や企業実習などを通して一般就労できるレベルまで成長する。いろんな経験を積み、お客さまに「ありがとう」と言ってもらえて自分はこれでいいんだと自信がつく。本校は生徒が一番伸びる学校だと自負している。

 ―どんな学習をしているのか。

 本校は一般就労を目指す学校であり、「働く人、働き続ける人」を育てている。

 生徒たちは選択専門(教科)の6コースから職業的自立に必要な知識や技能を習得する。工業コースは工作機械を使って木工製品を作り、製造業の基本を学ぶ。園芸コースは野菜や草花など植物を育てる基本を学習する。食品コースはパンや弁当、焼き菓子などを作り、調理を学ぶ。

 ビジネス・情報コースでは、パソコン操作など事務業務に必要な力を身につける。福祉コースは高齢者介護にかかわる基本的な技能を習得する。ビルクリーニングコースは清掃についての基礎的な知識と技術を学ぶ。3級ビルクリーニング技能士の資格取得を目指す。即戦力として企業から評価されている。

 これに加えて、1年生全員と選択した3年生は喫茶「Café Seiryu」で接客サービスやマナーを学ぶ。週2、3回営業している。モーニングは250円で、食品コースの生徒が焼いたパンがつく。パンは大人気で、先日は160個が完売した。

 
 ごとう・しゅうたろう 岐阜市柳津町出身。教科は地歴公民。岐阜城北教頭、羽島校長、長良校長を経て現職。岐阜清流高等特別支援学校は2度目の勤務となる。

 ―企業実習が充実している。

 1年生は計11日間、2、3年生は2週間を2回、企業実習する。企業と生徒双方のマッチングが重要だ...