沖縄県名護市辺野古沖の船転覆事故後、沖縄の平和教育現場に萎縮の兆しが表れている。沖縄県教職員組合などは5日、記者会見し、県立の1校で米軍基地の見学を中止する事例があったと報告。文部科学省が同志社国際高(京都府)の学習内容を政治的中立に反すると認定した後、県内外で出前授業を行う企業には、複数の学校が米軍基地を扱わないよう要望したことも分かった。

 沖縄県教職員組合など4団体は5日、県庁で会見し、転覆事故で亡くなった生徒の遺族に哀悼の意を表すとともに、文科省の認定は「不当な政治介入だ」と抗議する声明を発表した。

 ある県立学校では、平和教育で米軍嘉手納基地(嘉手納町など)を見学するため、展望台がある「道の駅かでな」を訪れる予定だった。だが転覆事故の後、管理職に「論争が起きる」などと言われ、取りやめになったとの情報提供があったことを明らかにした。

 県高校障害児学校教職員組合の喜瀬実名子委員長は「校外での安全対策と教育内容は切り分けて考えるべきだ」と述べた。