日本心臓移植学会は20日、心停止し死亡した人からの心臓提供に向け検討を始めたと表明した。現在、国内での心臓提供は血流が維持されている脳死の人からに限られているが、技術の進歩により可能性が出てきたため。提供件数を増やし、移植を望む患者の待機期間を短縮することを目指す。実施要件や、倫理問題がクリアできるかどうかを検討し、来年初めまでに提言としてまとめる。法令改正は必要ないとの見方を示した。
学会や日本臓器移植ネットワークによると、心臓移植を待つ患者は今年4月の時点で790人、待機期間は平均約5年に及ぶ。これに対し昨年の脳死臓器提供は146件。学会の澤芳樹代表理事は「導入に向けた議論を進めたい」と述べた。
心停止後の臓器提供では、脈拍や呼吸の停止を医師が確認した上で臓器摘出する。一度、血流が止まってから移植しても機能する腎臓と膵臓、眼球が対象となっている。
近年、心臓が止まった後に人工心肺装置で血流を再開させ、機能を温存するなどの手法が可能になり、欧米では既に心停止後の心臓提供が行われている。









