最高裁第3小法廷(沖野真已裁判長)は23日、金融機関からの借入金債務を相続後、免除されたことに伴う経済的利益に対して所得税を課すことができるかどうかが争われた訴訟の判決で、課税処分を取り消した二審東京高裁判決を破棄し、審理を差し戻した。二審は相続による取得分を非課税とする所得税法に違反するとしたが、「免除の効力による経済的利益を相続で取得したとは言えない」と判断した。
二審判決などによると、2014年に夫が死亡し、妻と子らが相続。夫には16億円の借入金債務があったが、金融機関との間では、6億円余りを分割で指定の期限までに支払えば、残額を免除するとの和解が裁判で成立していた。
支払いを続けてきた夫の死亡で債務を引き継いだ妻らは16年、和解に基づく支払いを済ませたため、残額の支払債務を免除された。だが、確定申告の際に税務署から「債務免除に伴う経済的利益が一時所得に当たる」として課税処分を受けたため、国を相手に取り消しを求めて提訴した。








