解剖されているクジラの体内をさまざまな角度から撮影し、画像を組み合わせて全身の骨格を3D画像で正確に復元することに成功したと、足寄動物化石博物館(北海道)の新村龍也学芸員(古脊椎動物学)が11日までに国際学会誌に発表した。他のクジラでも応用可能で、把握するのが難しかった骨の正しい位置を知る糸口になると期待する。
クジラの骨格標本は各地の博物館などに展示されているが、同じ種でも骨の向きや配置は必ずしも一致していないという。クジラは体が大きいためエックス線撮影ができず、触っても分厚い皮膚に阻まれて骨の位置が分からないためだ。
新村さんは、北海道新ひだか町に打ち上がった体長約5・3mのハッブスオウギハクジラの肉や骨を取り除きながら一眼レフカメラで撮影。1回当たり100枚弱の写真を撮り、専用ソフトを使って解析し、骨格全体を3D画像にした。「3Dフォトグラメトリ」という技術だ。
博物館などで展示されている同じアカボウクジラ科の復元骨格と比較すると、肋骨の向きや、肩甲骨の配置や傾きなど多くの点が異なっていた。






