熊本県菊陽町にあるソニーセミコンダクタマニュファクチャリングの工場=7月29日午後(共同通信社ヘリから)
 「シリコンアイランド」主な進出企業

 熊本県で最大震度7を観測した地震で、一斉に停止した半導体工場が順次再開する見通しとなった。日本経済をけん引する産業の生産拠点が一極集中する「シリコンアイランド」のリスクが露呈したが、7月28日の地震発生から1週間たたずにおおむね復旧のめどが付いた。2016年の熊本地震の教訓として事業継続計画を強化したことが生きた。

 東京エレクトロンの熊本県の合志事業所(合志市)と大津事業所(大津町)は8月3日から本格稼働する。

 早期復旧にこぎ着けた理由として、東京エレクトロンは10年前の地震以降、耐震強化や供給網の課題の洗い出しを進めてきたことを挙げた。

 シリコンアイランドの中核をなす台湾積体電路製造(TSMC)熊本工場(菊陽町)も生産に影響が出たが、「長年培った優れた耐震設備と緊急対応システムを備えている」と説明。設備に伝わる力を減少させる耐震構造を採用し、衝撃を吸収するダンパーも備える。

 台湾の半導体業界関係者は「地震があるから工場は建てられない、というのでは産業は成り立たない」と指摘した。(東京、台北共同)