最高齢で死んだタンチョウ=2022年9月、北海道根室市(タンチョウ保護研究グループ提供)

 北海道などに分布する国の特別天然記念物タンチョウを巡り、野外での生息記録が残る中で最高齢となる35歳の雄が死んでいたことが21日、環境省などへの取材で分かった。研究者は「野外での生息記録が公表されている個体の中では『世界最高齢』だろう。記録の価値は大きい」と話す。

 環境省などによると、同省が調査を委託する釧路市のNPO法人「タンチョウ保護研究グループ」が「T26」として記録していた個体が、6月に根室市内の国道で死んでいるのが見つかった。交通事故に遭ったとみられる。T26は1991年6月に根室市で生まれた。

 タンチョウは、乱獲や生息地の開発で絶滅したと考えられていたが、1924年に釧路湿原で再発見された。同グループの調査では、道内で2千羽以上を確認。環境省は今年、絶滅の危険度をまとめた「レッドリスト」で、絶滅危惧から除外した。一方で、増加に伴い車や列車との事故で死傷する事例も増えている。

 同グループによると、野外で暮らすタンチョウの平均年齢は10歳弱。