政府は21日、国家安全保障戦略など安保関連3文書改定に向けて4日に開いた第3回有識者会議の議事要旨を公開した。有識者は海外製の先端人工知能(AI)を利用する有効性を認めつつ、提供停止やデータ吸い上げといったリスクがあると指摘。「現時点で国際競争力で劣後していても、国内の開発力は維持すべきだ」との意見も出た。

 米アンソロピックの先端AI「クロード・ミュトス5」は6月、米政府の要請で提供が一時停止された経緯がある。会議では、こうしたリスクを回避するため、日本政府に対し、安全で継続的に利用できるよう提供企業に働きかけることなどを求めた。

 中国による重要鉱物や軍民両用(デュアルユース)品目の対日輸出規制に関しては「経済の武器化が、日本を直接対象とする局面に入った」との危機感を表明。同志国と連携して経済的威圧への抑止力・対処力を高める観点から「国家安保戦略に『集団的経済安保』の概念を柱として導入する」との提案があった。

 次回の会議は9月中旬に開かれる見通し。