29日、アイスランド・レイキャビクの学校で投票するフロスタドッティル首相(共同)

 【レイキャビク共同】北欧の島国アイスランドで29日、欧州連合(EU)加盟に向けた交渉を再開するかどうかを問う国民投票が実施された。交渉は2013年以降停止していたが、米国に依存してきた安全保障政策の変革やユーロ導入による為替の安定を求める声が高まった。EU側は、経済的に豊かなアイスランドの加盟実現がEU全体のイメージ向上につながると期待している。

 国民投票に法的拘束力はないが、政府は結果に従う方針。フロスタドッティル首相は首都レイキャビクの学校で投票後、交渉を再開することになっても加盟条件を精査する必要があり「長い道のりが待っている」と記者団に述べた。

 アイスランドは米欧の軍事同盟、北大西洋条約機構(NATO)の加盟国。軍隊を持たず、米国との2国間防衛協定を国防の柱としてきた。

 トランプ米大統領は、アイスランドと同じく資源豊富なデンマークの自治領グリーンランドの領有に執着。一時は軍事力行使も辞さない構えを見せたことから、アイスランドでは米国への不信感が強まり、EUへの接近を望む人が増えている。