世界的に問題となっている海洋プラスチックごみを巡り、深海の撮影映像から、人工知能(AI)を使い高速で海底のごみを自動検出するシステムを開発したと、海洋研究開発機構のチームが3日、国際誌に発表した。人間による検出作業と比べ、ほぼ倍の速さで処理ができ、海洋プラごみのリアルタイム監視に活用できると期待される。

 海に流出したプラごみの多くは海底に沈むが正確な状況の把握は難しいといい、チームの中嶋亮太プログラム長(生物海洋学)は「ごみが多くたまる場所をいち早く見つけ、対策につなげることができる」とした。

 チームは、機構が1983年から日本の深海で撮影した映像を基に、小さく写り込んだ海底ごみや、誤認しやすい岩、生物など約1万2千枚の画像セットを作製。さらに、ぼかしや反転などのさまざまなパターンを加えて学習させ「ディープリターAI」を開発した。

 実際の映像で試験すると、映像の横幅に対し5〜10%ほどの小ささで映り込んだごみでも、種類や数を判定できた。ペットボトルやポリ袋など主要なごみは8割の検出に成功した。