強制移住させられた日系人らの名前が刻まれた記念碑=3日、カナダ西部ビクトリア(共同)

 【ビクトリア共同】カナダ西部ブリティッシュコロンビア州の州都ビクトリアで、戦時中に強制移住させられた日系カナダ人の記憶を継承する記念碑の除幕式が3日、開かれた。記念碑には日系人ら約2万2千人と、強制移住させられた期間に生まれた約3千人の名前が刻まれた。

 カナダ政府は1988年に強制移住を人権侵害と認めて公式謝罪。除幕式に参加した州政府高官は「歴史は変えられないが、過ちを認め、学び、記憶されるようにする責任がある」と述べた。生存者や親族ら500人以上が出席した。

 戦前、カナダ西部海岸にはバンクーバー周辺の200近くの地域に日系人や日本人が居住していた。ただ日米開戦後の42年にカナダ政府は安全保障上のリスクを理由に、内陸部の収容所や東部に強制移住させた。投票権などの権利は49年まで回復されなかった。

 父親が道路建設に徴用され、母親や兄弟と共に自宅を追われたアディー・コバヤシさん(94)は「家族はスーツケース2個を持つことしか許されず、トラックの荷台で移動させられた」と振り返った。