70歳以上の高齢者の医療費窓口負担引き上げに向けた議論が本格化している。政府、与党は3割負担の対象を拡大する案などを検討し、年内に一定の結論をまとめる方針。高齢化に伴い医療費が膨らむ中、医療保険制度の維持や現役世代の保険料軽減を図る狙いがある。ただ、物価高で家計が苦しい人も多く、曲折がありそうだ。

 現在の窓口負担は原則、小学校入学から69歳までが3割、70〜74歳が2割。75歳以上は1割で、一定以上の所得がある人は2割。70歳以上でも現役並み所得があると3割となる。

 高齢者の負担を増やす方策として選択肢になるのが、年齢区分の見直しだ。3割負担となる年齢の上限を69歳から70歳以上に引き上げたり、2割となる上限を75歳以上にしたりすることを検討する。

 負担割合を細分化し1・5割や2・5割を新設する案もある。負担増の影響を緩やかにする効果がある。

 2割や3割となる所得基準の見直しも論点の一つだ。現在、単身世帯で年収383万円以上の人などは現役並み所得とみなされ3割となる。基準の所得額を引き下げれば対象が広がる。