【ブリュッセル共同】北大西洋条約機構(NATO)報道官は20日、黒海で無人機による船舶への攻撃や沿岸の加盟国領空への侵入が相次いでいることを受け、ロシアに近接する地域で態勢を強化したと明らかにした。

 報道官の交流サイト(SNS)への投稿によると、20日の大使級理事会では黒海の安全保障状況について協議。無人機対策は既に強化されており、今後さらに監視や偵察能力の向上に向けた支援を実施する予定という。

 欧州連合(EU)のカラス外交安全保障上級代表も20日に欧州議会で「黒海で10日間に6度もロシアによるとみられる無人機攻撃が起きたのは危険で容認できない」と非難。ウクライナの農産物の主要輸出ルートである黒海を攻撃することで、ロシアが「意図的に食料を武器として利用し、世界の食料安全保障を危険にさらしている」と批判した。

 カラス氏によると、ウクライナの農産物が世界全体の輸出量に占める割合はトウモロコシが15%、小麦が10%、大麦は15〜20%、ひまわり油は50%に上る。輸出される際、約90%は黒海を経由している。