国連人道問題調整室のフレッチャー室長

 【ジュネーブ共同】国連人道問題調整室(OCHA)のフレッチャー室長は21日、ジュネーブで記者会見し、南米ペルー沖から西の海域にかけて海面水温が高い状態が続くエルニーニョ現象の影響により、世界で最大5千万人が深刻な食料不足に直面する可能性があると警告した。異常気象のリスクも増しているとして、各国政府に十分な備えを呼びかけた。

 世界気象機関(WMO)は21日、今回のエルニーニョについて、今年末にかけてピークを迎え、観測史上で最も強い水準に発達する可能性があると改めて表明。干ばつや洪水などが各地で発生し、農業生産や食料供給に深刻な影響を及ぼす恐れがあるとした。

 フレッチャー氏は今回のエルニーニョを「巨大な怪物」だと形容し、アフリカや中南米、東南アジアなどに甚大な被害をもたらしかねないと指摘。既に紛争や物価高騰、援助の削減に苦しんでいる地域も多く、さらなる人道状況の悪化が懸念されるとした。

 WMOは7月、エルニーニョが発生したと発表した。2〜7年ごとに発生し、9〜12カ月にわたって続くことが多い。