金融政策決定会合に臨む日銀の植田総裁(中央)ら=30日午前、日銀本店
 全国消費者物価指数の推移と主な出来事

 日銀は30日、金融政策決定会合後に公表した「経済・物価情勢の展望」で、物価上昇率が目標としてきた2%に到達したとの判断を示した。一時的な要因に左右されずに物価上昇率が2%で推移する状況に「おおむね整合的」と明記した。デフレからの脱却を目指して目標を設定してから14年近くかけての実現で、象徴的な判断となる。決定会合では政策金利を現在の1・25%程度で据え置いた。

 政府はデフレ脱却宣言を出してはいないが、物価はここ数年上昇が続いていた。日銀は想定を超えたインフレを警戒しており、今後は物価上昇率を2%程度で安定させられるかどうかが焦点だ。

 日銀は2013年1月、デフレからの早期脱却を目指して物価上昇率を2%に引き上げる目標を設定し、当時の安倍晋三政権との共同声明にも盛り込んだ。当初は2年程度での実現を目指し黒田東彦前総裁が大規模な金融緩和策を導入したが到達せず、目標時期は延期を繰り返した。

 最近の物価上昇はエネルギー価格高騰といった外部要因が大きく、経済の好循環には継続的な賃上げが必要となる。