得点時の曲は「キユーピー3分クッキング」のテーマ曲。甲子園で演奏した先輩たちから受け継いできた必勝曲で、軽快なリズムが選手に勢いを与え、大商応援席を盛り上げる。

 

 試合展開に応じて応援曲を選び、演奏を止めない大学野球スタイル。他校にない独自の選曲で「錨(いかり)を上げて」や「マグマ大使」で士気を高め、現役生にも人気の「プリキュア」や「カルピスソーダ学園」で押せ押せムードに。得点を狙えるチャンス時は「カルミナ・ブラーナ」や、料理の鉄人の「バックドラフト」で緊迫感を演出し、球場全体を大商色に染め上げる。

 1905年に「日露戦争凱旋(がいせん)兵歓迎音楽隊」として創部。動員せずとも自主的に現役生や卒業生が球場に集い、応援する校風だったが、コロナ禍でその伝統が途切れたこの2年。3年生も初めての球場演奏となった。部長の3年清水彩由美さん(17)は「爆音を届けたい」と意気込み、顧問の川地利久教諭(55)も「大商ってすごい学校なんだと応援を通して伝えたい」と気合を入れる。