2023年放送予定のNHK大河ドラマ「どうする家康」。主人公・徳川家康役の松本潤さん(38)、酒井忠次役の大森南朋さん(50)、本多忠勝役の山田裕貴さん(31)、石川数正役の松重豊さん(59)が今月、名古屋市内で記者会見した。岐阜新聞社生活文化部の記者である私も単身乗り込み、松本さんに直撃。微妙な質問にも松本さんは爽やかに答え、岐阜県民に向け「岐阜のスターも出てきます。岐阜の方にもぜひ見てほしい」とアピールしてくれた。会見での質疑応答のほぼ全文をお伝えする。

「どうする家康」に出演する(左から)山田裕貴さん、大森南朋さん、松本潤さん、松重豊さん(NHK提供)


 その日も撮影が行われており、予定時刻の約1時間30分押しで出演者が会見場に到着。甲冑の衣装を身に着けた4人が登壇するや、さすが超一流の皆さんだけあって、会見場が何万ルクスも明るくなったよう。「こんにちは、お待たせしてすみません、撮影が盛り上がってしまって。よろしくお願いします」と口々にあいさつした後、松本さんが「こんなに遅れるのはマドンナかガンズ・アンド・ローゼズ以来(注)じゃないかと」とつぶやき一同「あぁ~」と賛同、場を和ませた。(注・どちらもライブなどの遅刻で有名)


―収録が始まった感想を。

 松本 非常に有意義な、刺激的な時間を過ごしています。大河ドラマに出るのも、家康公を演じるのも初めてなので、右も左も分からない中で不安も多々あったけれど、現場に入って皆さんと一緒にお芝居をしていくと非常に充実した時間で、何より楽しく笑いが絶えない現場で毎日楽しく過ごしていることを本当にうれしく思っています。

 大森 僕も、大河は(「龍馬伝」以来)13年ぶりになるので、忘れていたことも多く、この緊張感の中に久々に飛び込んで、かつらをかぶって気付くことあり、着物を着て気付くことあり、毎日懐かしいような新鮮な日々を送っています、みんなとは最後までつっ走っていきたいですね。

 山田 僕も「おんな城主直虎」に少し出演しましたが、当初から参加するのは初めて。初日から自分にとっても大事なシーン、アクションで始まった。家臣団との初めての撮影で、素晴らしいキャストの皆さんと自分が並んでいるのをモニターで見ると、自分がすごくちっぽけに感じるような…。戦国最強の武将でないといけないのに大丈夫かなと思いつつ、家臣団の中では一番年下の設定なので、初々しさや、一つ一つ成長する姿などを見せていけたら、最強の侍になれるのかな、俳優としても成長できるような作品になるのではないかな、と思っております。

 松重 25年前ですか、「毛利元就」、テレビの仕事が初めてくらいの頃で、若侍役で右も左も分からないまま先輩の俳優さん方に教えてもらって、こうやってドラマが作られていくのだと実地で勉強させていただいて。今、還暦近いのに、この役は28歳です(笑)。本当に長丁場で、28歳から、死ぬところまでやる可能性がある。皆さんの呼吸を合わせて家臣団が一つにならなければならないシーンがいっぱいあるので、僕も本当に久しぶりで緊張感を持って名古屋に乗り込んだのですが、そんな不安を吹き飛ばすかのような前室の狭さ(笑)

 松本 アットホームですよね。

 松重 スタジオの手前でスタンバイをしないといけない。誰も楽屋に帰ることなく狭い中で、扇風機持ってこいだの、甘い物つつきながら(笑)。楽しい1年が始まったという気持ちです。

―どんなものを見たり聞いたりして役に取り入れたか。実際に行った場所や見たもの、そこから感じ取ったことがあれば教えてください。

 松本 番組で家康公ゆかりの地をたくさん回ったこともあり、最近では岡崎城に行ったり寺を回ったり、浜松を回ったり。家康公を演じると決まってから、いろいろなことを調べ、いろいろな所に行ってみると、ゆかりの場所がとにかく多いとびっくりしています。東京でも、元々知っていた場所も関係していた、ということがとても多く、家康公の偉大さを実感することとなりました。岡崎に行ったら山田くんも同じタイミングでいて、縁があるなと。

大河ドラマ「どうする家康」で主人公の徳川家康を演じる松本潤さん(NHK提供)

 山田 今日どうするのと聞かれて、岡崎城に行くと言ったら、殿も今から行くと。運命の糸がつながっていると。

 大森 なかなか出歩けないのですが、クランクインする前にグーグルアースで、戦場間の距離を、昔の地図を拾ったりして見てみました。どのくらいの距離感で戦が行われていたのか知りたかったので。

 松重 10年近く歴史番組「英雄たちの選択」(NHK―BSプレミアム)のナレーションをやっているが、家康が一番登場回数が多いくらい。全国の家康の戦について紹介していて、現地に行ってもいないのに見尽くしたのではないかという思いでいて。必要であれば現地に赴きます(笑)

―松重さんへ。歴史好きの松重さんから見て、今回新しく描かれる家康や戦国の歴史について、台本を読んでいかがでしたか。

 松重 ここに家臣団の一人として並びながら、自分だけ徳川十六神将にも入ってませんし、仲間外れ。途中で豊臣秀吉の下に出奔したということですが、本当に謎に包まれていますので。どういう理由で行ったのかを描くのが今回の役を引き受けた上で最大の魅力であるし、脚本の古沢良太さんが非常に面白く描き出すのではないかと思います。今は殿に尽くしておりますが、いつどう心変わりするのか。

 松本 めちゃめちゃ頼りにしてますからね。

 松重 裏切りますから(笑)