明治学院大(東京)のシネマ研究会は、卒業生で明治学院校歌を作詞した岐阜県中津川市出身の文豪島崎藤村(とうそん)(1872~1943年)の歩みを映像に残すため、同市馬籠の藤村記念館で収録を行った。完成した作品は11月に動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開し、藤村生誕150年の節目に功績を広く発信する。監督を務める3年物江颯太郎さんは「藤村の作品を読んだことがない人にも見てほしい」と思いを語る。
藤村は木曽の馬籠(中津川市馬籠)の生まれ。9歳の時に上京した。1887(明治20)年から明治学院で学んだ。99年に小諸義塾(長野県小諸市)に赴任し、国語と英語の教師を務めながら執筆に励んだ。退職して1905(同38)年に上京すると、06年に長編小説「破戒」を出版した。校歌は同窓会からの依頼で作詞し、07年に明治学院校歌に制定された。
映像作品は校歌をテーマに製作する。同窓会が企画し、5月にシネマ研究会に協力を求め、母校の大先輩のために連携して進めることになった。
学生たちは白金キャンパスにある校歌碑や資料館の撮影を終え、8月に藤村ゆかりの地を訪ねた。学生7人の撮影班は25日に小諸市で、翌日に馬籠で撮影を行った。馬籠では石畳の坂道のある宿場の町並みをカメラに収め、藤村記念館事務局長の齋藤稔さんの案内で展示室や隠居所を回った。齋藤さんは「記念館には約7500点の資料があり、藤村展を開催する際にはどこの主催者も借りに来ます」などと説明していた。
撮影では、キャストの3年大場彩乃さんが藤村について知らない人の視点で話を聞き、藤村の人物像に迫った。今後は編集作業を進める。物江さんは「藤村を知る人には共感を、知らない人には新しい発見を、さまざまな感情を持ってもらえる作品にしたい」と力を込める。




